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こうしたリストラの流れは、ビジネス界のみならず公務職場にも及んできています。

税収の落ち込みなどから、もはや以前と同じ人数の公務員を抱えている余裕はなくなり、公務職場でもダウンサイジングが求められています。政府や自治体でも人員削減が決定され、「小さな政府」「小さな役場」が政治的な課題ともなっています。

いまや一生安泰と思われていた公務員といえども、その職がずっと保障され続けるかどうかは、分からなくなってきているのです。

この「雇用不安(職の不安定さ)」が、働く人々に大きなストレスを与えるようになりました。

 

(5) IT化の進展とストレス

もう一つの大きな流れである「IT革命」も日本に入ってきています。

いまや、インターネットはビジネス上でも、公共サービスでも欠かせないツールとなっています。さらに、日本が世界に先駆けて行った携帯電話によるインターネット接続サービスも、人々の生活やビジネスを大きく変化させています。

 

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しかし、こうした状況にとまどいを見せている人もたくさんいます。

一つは、コンピュータなどハイテク機器を使いこなせない人の問題。これらの人は、「テクノストレス(情報端末を使いこなせないことによるストレス)」や「テクハラ(技術によるハラスメント)」の問題を抱えるなど、職場内では肩身の狭い思いをしなければならなくなっています。

 

 

 

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