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オルフェウスの人形は神秘的

私がデフ・パペットシアター・ひとみという劇団を知ったのは、ろう者の劇団があれば入りたい!!と夢をみていた頃(二〇年前)に、日本聴力新聞に団員募集が記載されていました。でも入る勇気がなく結局入団できませんでした。

最初に見たのはオルフェでした。東京で開かれた第一回演劇セミナーの人形劇講座に宇野先生を講師として迎えて学び、最後の日にひとみのろう者青年一人と他若手がオルフェを披露されました。人形劇といえばあやつり人形と指を動かすというイメージでしたが、手足のない等身の人形を抱いた後見人(?)の手が、袖を通して手話で表現する方法で、今までにない新鮮さにただ感動するばかりでした。

男女の悲しい恋愛シーンで、文楽人形と違った神秘的で動きも美しく、まるで生きているように見えたこと、二〇年たった今もはっきり記憶に残っています。

二〇周年記念公演も庄崎君の演出によるオルフェウスだそうで、どんな劇になるか期待しております。

岐阜ろう劇団いぶき 河合依子

 

もっともっと世界へ

ハンデキャップをテーマにした「しずおか演劇祭」を立ち上げる際、一〇周年記念に沸く現代人形劇センターにお邪魔したのが、デフとの出会いでした。その熱気を静岡にと、計八回の演劇祭に四回も来ていただきました。いつも新しい形に挑戦している皆さんの、人形劇と言うジャンルに留まらないパフォーマンスは世界中の人を益々虜にして行く事でしょう。期待しています。

元しずおか演劇祭実行委員会 副実行委員長 堀池高彰

 

えびふりゃあ?

デフ・パペ・ひとみの皆さん、おみゃあさんたらの劇団わ、存在じたいが社会に対して意味があるでよ。二〇年よくがんばったなも。ほんでも、作品おもしろくなかったら、だちかん、二〇年の歴史なんてなんにもならせん、演劇が生きてる芸術で、デフが演劇集団なら、これからもがんばってちょうせ。なごやわ、ぜんぶの作品よんどるでなも、「オルフェウス」も期待しとるでよ。またえびふりゃあと、きしめんいっしょにたべりょみゃあ。

名古屋デフ・パペットシアター・ひとみを観る会 世話役 近藤輝行(人形劇団パン)

 

見る・演じる二倍の感動

一九八四年全国青年大会(人形劇)での「遠野物語」が出会いでした。出遣いの人形・人の動きと音楽でこんなに表現が出来るのだと感動を受けました。以後、飯田人形劇カーニバル、滋賀県内、東京、そして竜王町でも、観劇感動の他に上演の勉強もさせていただき、一五年の間で創作人形劇で全国最優秀を四度も受賞させていただきました。演じる感動もいただいております。祝二〇周年。今後とも活躍をお願いします。勉強させて下さい。

滋賀県竜王町青年学級人形劇コース 西善一

 

デフ・パペひとみ二〇周年おめでどうございます

京都・丹後半島にある大宮町ではこれまで、「わんぱくスサノオの大蛇退治」(平成二年一、「さくらものがたり」(同五年)、「賢治のトランク」(同一〇年)、「カガミマル」(同十二年)が上演された。

デフ・パペひとみの舞台は、常に新しく、徹底的に視覚化されているため誰にもわかりやすい。また、手法が斬新で豊富、しかも実験的な試みに満ちているので、文句なしにいつも面白い。文学を扱っても、環境問題を扱っても成功している。成長し続ける劇団デフ・パペひとみの限りない発展に心から期待する。

京都府大宮町教育委員会 教育次長 水野孝典

 

結成二〇周年に寄せて

結成二〇周年おめでとうございます。昨年十一月に、本校創立百周年記念公演として、体育館にて「カガミマル」を公演していただきましたが、その演技に魅せられた子どもたちの感動の言葉を忘れられません。また、ろう文化にも触れ、貴重な経験になったと思います。またの機会に必ず公演を鑑賞できることを願い、貴劇団の一層のご発展とご活躍をお祈りいたします。

大阪市立聾学校 奥雅人

 

結成二〇周年 おめでとうございます。

平成十二年十一月に豊中市で、個性豊かな劇人のみなさんの存在感あふれる演技と会場が一休となって繰り広げられた「カガミマル」を拝見、体感させて頂きました。私達は知的障害のある人達に魅せられ、人形劇の可能性のなかで益々磨きをかけたいと思って居ます。今後もみなさんが新しい人形劇の可能性を切り開き確立し続けられることにエールを送ります。

大阪府豊中市 人形芝居ぬくぬく座

 

一昨年は赤穂公演お世話になりました。デフ・パペの次の作品は何だろうかと赤穂ボランティア協会は期待をふくらませています。これまでの作品は文学作品、民話作品、時代を風刺した創作等があり、どの作品もことばなくても体の大きな動きでの表現、聴力障害者にも理解できる様な音の使い方、光のマジックで人々に感動を与えています。

一体、障害者って何だろうと考えさせられます。デフの公演の中には、ボランティア活動の指針となるヒントがある様に思えます。

公演以外の楽しみの一つは、デフ・パペと赤穂ボランティア協会との交流会です。巡業先での話や劇についての話に笑い声が絶えないですね。

デフ・パペの活躍を期待しています。

兵庫県赤穂ボランティア協会事務局 大賀和良

 

結成二〇周年によせて

昨年の記念すべき文化の日での「カガミマル」奈良公演、そして本校でのワークショップは、ろうの子どもたちをはじめ奈良県民の多くの方々に感動を与え、デフパペの魅力を知っていただく機会となりました。二〇年という歳月を経る中で蓄積されてきたデフパペの表現とは、まさに言葉を越えた空間で、見るものと見せるものとが共感できる動きの芸術と言えると思います。身体表現は、自己表現であり、心を開放し・前向きになれること。デフ・パペとの出会い、庄崎氏との出会いがあって、私自身「表現」とは何かを考えさせられました。ますますろう文化に関心が高まると同時に、ろうの子どもたちにもっとホンモノに触れる経験をさせてあげたい気持ちでいっぱいです。表現の限りない可能性にむけての挑戦とそれを舞台に表出していこうとするデフパペのパワーは、二十一世紀においても多大な感動と興奮をもたらすことでしょう。皆様のご活躍を心より応援しております。

奈良県立ろう学校 綿井朋子

 

デフパペ二〇周年おめでとうございます

「デフ・パペ」と初めての出会いは、平成一〇年三月九日、米子市での宮沢賢治生誕一〇〇年を記念した作品「ドッテテ・ドッテテ・ドッテテド」の公演でした。

初めてろう者と、聴者が一緒に演じ、共に楽しめる人形劇があることを知り、言葉では表現出来ない不思議な感動でした。このデフパペ公演には、分からないけれど・何かを習得するものがあると、この感動を町民に伝えたい気持ちで、一年二カ月準備期間をかけて「カガミマル」公演を行い、夢が実現出来たその時の喜びは、本当に大きなものでした。デフパペとの出会いも、手話の世界に入ったお陰と、今もデフパペの皆様とのつながりをうれしく感謝し、大切にしたいと思っています。今回も一時間二〇分の上演、そして、移動、体力との戦いだと思います。身体に気を付けてご活躍下さい。お祈りいたします。

また、いつの日か、お会い出来ます事を楽しみにしております。

鳥取県日南町手話サークル 大塚則美

 

 

 

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