直接的支援の実施
被害者支援都民センターでは、犯罪被害者やご遺族に対し、4月から、「直接的支援」を行います。
当センターでは、昨年七月から直接的支援を試験的に実施してきましたが、四月から、本格的に実施することになりました。
直接的支援の必要性
多くの人は、安全であるという認識のもとで生活しており、犯罪の被害が自分の身にふりかかるということはほとんど考えておりません。
そのため、犯罪にあったとき被害者や遺族の方(以下「被害者」といいます。)は、何が起きたのか理解ができず、「どうすべきか。」「どうしたらよいのか。」という判断も困難です。
また、被害者は、社会の無理解により孤立感を深め、家族間で支えることもできず、責め合いながら家族関係を悪化させ、遺された兄弟姉妹の養育も困難になるなど被害を拡大させております。
そのため、被害者や警察等からの要請に基づき、被害者の心理を理解し、対応の訓練を受けた被害者支援者(適任と認めた職員及びボランティア)が、犯罪発生後の早い時期に自宅や病院等で被害者と接し、同意のもとに被害者が抱えているいろいろな問題や精神的苦悩に対して、継続的に支援を行うことは、被害者の心の傷及び長期にわたる心理的外傷後ストレス障害等を軽減し、被害の回復を早めるために極めて有効な対応と考え、実施することにしました。
直接的支援には危機介入と法廷への付添いがあります。
直接的支援の内容
1] 危機介入
危機介入としては、次のこと等を行います。
・デリバリーサービス
犯罪発生後間もない被害者には、希望により身の回りの世話、買い物等を行います。
・カウンセリング
自宅等において、又は電話、面接相談室を用いてカウンセリングを行います。
・付添い
警察官に被害届、告発状を提出する場合、事情聴取を受ける場合、検察官から事情聴取を受ける場合、性犯罪の被害者が病院に行くとき、報道関係者に対応する場合に付添いを行います。
・説明
刑事訴訟法等の被害者保護規程や賠償問題の解決方法等について説明を行うほか、被害者支援に関係する行政機関や民間団体等の説明を行います。
・紹介
弁護士、精神科医等の紹介を行うほか、関係業者や自助グループの紹介を行います。
2] 法廷への付添い
裁判手続きや裁判所内部の情報提供を行うほか、傍聴席での同席や裁判所の認める場合は、被害者が証人として供述する間、付添います。
その他
支援する被害者は、支援が可能な都内及び都外(本センターからおおむね片道一時間半程度)に居住又は勤務する、殺人や交通死亡事故事件の遺族の方、強盗、強姦、強制わいせつ、全治一か月以上の重傷害事件等の被害者です。
なお、対象者でも、当該犯罪を誘発したり、容認する行為があった時は、行いません。
直接的支援は、アメリカやイギリスなどの被害者支援先進国では、「非常に重要で当然のこと」として定着しています。
当センターは、直接的支援事業を制度化して、日本ではじめて発足させ推進していきます。