2] 底質
底質は全て砂で、中央粒径は2測線で0.208〜0.257mmと比較的細かく、熱海サンビーチ1の方が2よりも若干粒径が小さい。両測点とも地盤高による顕著な違いは見られない。
このように本海岸では中央粒径値が小さいのであるが、同時に海浜勾配も大きくなっている。一般に底質の中央粒径値と海浜勾配は密接に関係しており、海浜勾配が急な海岸では粒径が大きく、勾配が緩やかな海岸では粒径が小さいことが普通である。本海岸では、一般則と異なった傾向にあり、このことは本海岸が、現在も侵食性の海浜であることを示唆するものである。
IL値は、0.86〜1.98%であり、熱海サンビーチ1の方が熱海サンビーチ2より値が大きくなっている。なお、両測線ともMSLで若干大きな値を示した。
COD値は、全ての試料で定量限界値である0.2mg/gを下回った。ORP値は、熱海サンビーチ1では地盤高による差は無かったが、熱海サンビーチ2では地盤高が低くなるにつれて大きくなっている。