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明日への提言

 

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笹川鎮江

 

二十一世紀到来、吟剣詩舞道界も心機一転、第一歩を踏み出しましょう

 

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

昨年十一月二十五日(土)、自宅近くの文京区民センターで開かれた毎年恒例の東京都吟詠審査員講習会に出席して一言ご挨拶を申し上げました。

その挨拶の主旨は、二十世紀もあと一ケ月、この大きな歴史の節日を前にした今日、私は、財団の行う吟詠の芸術的向上のための事業も、大きな節目をむかえていることに気付きました。詩吟を趣味の稽古事から、今日のような邦楽の一部門として認められる芸術の域にまで高めることが、財団設立当初からの大きな願いでございましたが、その願いが、二十一世紀を待たずに現実のものとして、目の前に展開していると申し上げたのでございます。

それは、舩川利夫先生編曲による財団指定の吟剣詩舞道伴奏集が出来上がり、これにより財団の吟詠コンクールを始め、全国各地の大会などでこの伴奏テープが流され、たいへん親しまれるようになったことが大きく貢献しています。

吟詠を始めたばかりの初歩の方でも、舩川先生編曲の伴奏で吟じることができます。ひと昔前でしたら、舩川先生の編曲、それも一流の演奏家のお琴や尺八の伴奏で吟じることなど、極く限られた人にしか出来ないことでございました。

アクセントや発音が全国的に同じ尺度で測れるようになったことも見逃せません。そして、この二十一世紀には、新しい展開が望まれることになりますが、それは、長年にわたりに培われた吟詠の基礎の上に立って、これまでの殻を破るような意欲に満ちたものでなくてはならないと考えております。

どうぞ、吟剣詩舞の更なる芸術的向上のため、吟剣詩舞道界も心機一転、二十一世紀の第一歩を踏み出しましょう。

 

 

 

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