全国大会の雰囲気はどうだった?
白石 「場所も大きいので、やる気がでました」
ドキドキはしないの?
白石 「始めはドキドキしますが、踊り終わると楽になりました」
うまい子はいた?
白石 「たくさんいました。僕とは迫力が違う子もいて、感心しました」
コンクールのための指導はどうですか?
尾崎 「特別なことはしませんが、練習の回数を増やし、大会が近づくと特訓もします。出す以上は、賞が取れなくても恥ずかしくない剣舞をさせたいので」
今後の白石君の課題などはありますか?
入倉 「まず、腰を落としすぎること。それはそれで綺麗ですが、次の動きに移るとき、ワンクッション間があいたり、力が入ってつなぎの悪さになったりします。あとは、剣舞の迫力がほしいですね」
今回は準優勝だったけど、優勝したかった?
白石 「はい、優勝したかったです」(笑)
優勝を逃した原因はなんだと思う?
白石 「扇子をたたむ所で、落ちそうになったので、抱えてしまう大きなミスをしたからだと思います」
尾崎 「練習では失敗しないところなのですがね」
今後、白井君にどうなって欲しいですか?
入倉 「このまま伸びていって欲しいですが、コンクールの成績が順調すぎているので天狗にならないように。それから、剣舞の幅、詩心表現を勉強してもらいたいと思います」
尾崎 「宗家と同様ですが、自分を戒めながら、立派な剣士、立派な子になって欲しいと思います」
内山 「先生方に言われたことはきちっとやって、精進してください」
白石君は最後に何かある?
白石 「かっこよく、いろんな踊りをして、優勝して、誉めてもらいたいです」(笑)
本日はありがとうございました。これからのご活躍をお祈りしております。
伊藤明さん(十九歳) (平成十一年度全国剣詩舞コンクール決勝大会剣舞青年の部準優勝)
指導者…清水昭麟さん
母…伊藤眞由美さん
兄…伊藤友一さん
弟…伊藤武さん
宗家…入倉昭山さん(日本壮心流昭武館総本部)
いつ頃から剣舞を始めたの?
明 「小学二年生からです。兄がしており、母の勧めもあって始めました」
清水 「小さい頃は稽古が嫌みたいで(笑)、前を向きはじめたのは、始めて三年ぐらい経ってからですね」(笑)
何で気が変わったの?
明 「その頃、流派のコンクールに出て賞が取れるようになり、欲が出てきたからだと思います」
清水 「賞を取ってから自信が出てきたようです。それまで兄貴がそこそこにやっていたものですから、自分は駄目だという思いがあったのではないでしょうか」
お兄さんはうまかったの?
明 「はい、うまいですね」
明さんの剣舞はどんなタイプですか?
入倉 「近代剣舞ではなく、二・三十年前の力で押す剣舞で(笑)、悪く言えば不器用なタイプです」(笑)
そうなの?
明 「はい、そうです。本当に扇子とか詩心表現ができなく、昔から刀を振るのが楽しくて剣舞をしていた感じです。兄は僕とはぜんぜん違うタイプですね」(笑)
財団のコンクールにはいつから出ているの?
明 「幼年、少年と挑戦しましたが、中部地区大会まででした。全国大会に出たのは、青年の部で平成十年からです。その時は三位でした」
全国大会の印象は?
明 「圧倒されました。初めて出たときは自分の長所を出さず、無難に終わったという感じでした。平成十一年は、あたって砕けろと宗家に言われ、全力でやりました」
それはどんな意図で?
入倉 「山や谷のある振りではなく、初めから終わりまで力の入った振り付けを行い、それで思い切りやってみろと言いました。それがあたって砕けろという意味で、これで取れなければ、この先ずっと取れなかったかもしれないね」(笑)