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吟剣詩舞だより

 

吟剣詩舞道の高揚に結束しよう

吟と舞の花開く

六月十一日東京九段会館に於て、全国朗吟文化協会、第四十回「吟と舞春の集い」が財団後援のもと開催されました。昨今の世情は喋々するまでもなく、有珠山の噴火終焉せず、政財界の混迷を始め、学校教育に於ける国旗、国家の問題、少年凶悪犯罪の多発、殺人事件の続発、取締るべき警察当局の不祥事相継ぎ、加えて国際事情も予断を許さぬ時代の到来に対し、今後いかにあるべきか?精神思想の浄化高揚を目途とした大会でした。

午前八時四十分より朝礼、小倉契秀大会々長より大会の心構えについて述べられ、九時十五分より大石晨煌大会副会長による大会宣言、引続き国歌斉唱、朗吟道を合吟して開幕、第一部合吟、舟八島を過ぐ、萌洲流豊城会が先行、第二部独吟其の一、八十四番にて終始盛大なる拍手の中に午前の部を終りました。

十三時より式典、松岡萌洲大会副委員長司会に当り、開式の辞、続いて渡辺北辰大会委員長による大会挨拶、終って来賓榊原静山、松永康路両最高顧問より「吟剣詩舞の芸術性現世情下に於ける重要性」を力強く講述、激励されました。次いで笹川鎮江財団会長ほか祝電も多数届いて披露され、終りに小倉契秀大会々長より、今後の決意を披瀝されて謝辞とし、閉式の辞により式典を終りました。

午後の部は会長代行以下副会長が、和服姿にて登場、独吟を披露し、其の後剣詩舞其の一、独吟其の二と続き、花道の設置と舞台照明の効果もよろしく、会は佳境を極めて進行、掉尾(とうび)は構成吟日本の心「富士と桜と」になりました。古(いにしえ)は神代の時代より二千六百六十年の歴史を辿り、忠臣、君子、烈士あり、風土の美を謳歌して吟舞、心技一体、華麗、絢欄、盛大なる拍手、或いは寂として声なく、最終はフィナーレ「日本を愛す」前田国敞大会副会長先導にて大合吟、十七時五十分菊池吟正大会副会長による閉会の辞、万歳三唱により大会の幕を閉じました。

(文責 浅間苔洲)

 

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式典であいさつする小倉契秀会長代行

 

財団法人日本吟剣詩舞振興会関連行事予定表(8月)

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伝統文化放送「吟剣詩舞へのいざない」8月放送予定(スカイパーフェクTV!325ch)

☆タイトル「良寛の世界」「日本史探訪スペシャル・幕末英雄伝」「特別番組・平成12年の抱負を語る・コンクール優勝者」

☆放送回数 8月中にそれぞれ6回再放送

☆新規受信のお問い合わせ CSデジタル衛星放送 スカイパーフェクTV!「伝統文化放送」 電話03-3544-1371へ

 

八月NHKラジオ

FM吟詠放送

「邦楽のひととき」

●放送日時 八月十七日(木) 午前十一時〇〇分〜同三〇分

●再放送 八月十八日(金) 午前五時二五分〜同五五分

●吟題と出演者

一、和歌・庭の面は(源頼政)

熊本城(原雨城)

<吟>益中鵬山

二、和歌・歎けとて(西行)

静夜思(李白)

<吟>吉見芳蘭

三、諸生と月を見る(中江藤樹)

山中諸生に示す(王守仁)

<吟>松葉水勲

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村夜(白居易)

<吟>有森芳由

五、雲(大窪詩仏)

京都東山(徳富蘇峰)

<吟>宮野鶴誠

六、無題(夏目漱石)

<吟>藤原光伶子

 

 

 

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