また、各流各派の節調が随所に聞けるのも「全国名流吟剣詩舞道大会」ならではのことでしょう。
第三部は子供の日にふさわしい、少年少女たちによる吟剣詩舞が披露されました。「北海の祭り」と題されたこの番組は、北海道で行われている祭りを吟剣詩舞で紹介するもので、少年少女たちの愛らしさが前面にでた好企画でした。また、会場の声援に応えるかのような、少年少女たちのがんばっている姿には、さわやかな感動を覚えました。さらに、篠路太鼓が舞台を盛り上げ、従来にも増した少年少女たちの楽しい舞台でした。
芸術性豊かに北海道を表現した企画構成番組。
第四部の前に、財団による式典が厳かに行われました。会長挨拶では河田神泉副会長が笹川鎮江会長の吟剣詩舞によせる熱い思いを代読されました。
つづいて、三笠宮妃殿下のお言葉を恩賜財団母子愛育会の上村一理事長が代読され、「最近はともすると日本の古き文化が忘れられつつあると思われます。このような時に皆様方が、日本人の心を脈々と伝えている吟剣詩舞道を盛んにし、精神文化の高揚に寄与されていることは真に尊いことです」と、吟剣詩舞道の役割を高く評価、賞賛されました。
来賓挨拶では堀達也北海道知事の挨拶を嶋田裕司北海道環境生活部生活文化室長が代読し、吟剣詩舞のような伝統芸術の振興がこれから益々大切になり、またこのような盛大な催しは、有珠山の噴火で沈みがちな心を慰める一助となるものであると話されました。次に桂信雄札幌市長の言葉を三井尚札幌市市民局長が読み上げ、わが国の伝統芸能である吟剣詩舞大会が札幌で開催されることに喜びを感じている旨の挨拶を述べられました。そして、祝電披露では森喜朗内閣総理大臣や中曽根弘文文部大臣、林田英樹文化庁長官などの祝電が披露されました。
恩賜財団母子愛育会への奉賛目録贈呈では河田神泉副会長から上村一理事長へ贈呈が行われました。