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おばあちゃんはいかがですか?

須磨子 「一緒に行きましたが、まともに見ていられませんでした(笑)。でも二位と聞いて先生のおかげだと思いました。夏樹はまだまだと言う感じでしたから。それこ、東京から戻ると、これからもがんばるという言葉が出たので、良かったと思いました」

三宅由里子さんと題材が同じですが、踊りに違いは?

恵山 「その子のキャラクターや雰囲気も違いますから、当然踊りの味は違ってきます。しかも、幼年ですから深いものもわかりませんが、決勝大会では感情表現はできていたと思います」

これからの課題じゃありますか?

恵山 「足腰を鍛えないとね」

夏樹 「体が硬くて脚が曲げられないので」(笑)

もうすぐ少年の部だけど?

夏樹 「怖い。年上の人がいるので大丈夫かなと思ってしまいます」(笑)

決勝大会で感心した人はいた?

夏樹 「いっぱいいました」

舞台に出る前はどうだった?

夏樹 「いつも緊張しているけど(笑)、その倍以上緊張しました」(笑)

自分ではうまくできたと思う?

夏樹 「失敗はありませんでしたが、うまくできたとは思いません」

先生に注意されたことは?

夏樹 「脚を曲げることと、表情を出すことの二つです」

練習は週に何回?

夏樹 「先生には週一回習います。あとは、おばあちゃんの家で練習したり、イメージトレーニングをしたりしています」

イメージトレーニング?(笑)

夏樹 「音楽を流しながら、頭の中で踊りを思い描くことです」

誰かにそうしなさいと言われたの?

夏樹 「自分で始めました」

熱心ですね?

恵山 「それは並外れてすごいと思います。自主的にお稽古ができる子ですね」

最後になりますが、夏樹ちゃんへのアドバイスなどがありましたら、お願いします。

南山 「すくすくと成長して、詩舞と同時に剣舞もがんばってもらいたい。若い時にドンドン剣舞をして、体を鍛えてもらいたいです」

恵山 「素直にいまのまま伸びてもらいたいです。覚えも早いほうですし、しごき甲斐があります」(笑)

須磨子 「本人の意思を尊重しながら、見守ってやりたいと思います」

夏樹ちゃん、最後に何かひとこと。

夏樹 「こんどは東京で一位を取りたいです」(笑)

今日はインタビューに答えて頂き、ありがとうございました。夏樹ちゃんのこれからに期待しています。

 

静かで控えめだが、秘めた決意は人一倍。

 

三宅由里子さん(十四歳) (平成十一年度全国剣詩舞コンクール決勝大会詩舞少年の部二位)

宗家…藤上南山さん (菊水流剣詩舞道本部)

師…田中恵珠さん

 

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三宅由里子さん

 

昨年の決勝大会は二位でしたが、感想は?

由里子 「二位が取れて嬉しいです」

一位になりかった?

由里子 「特に一位は意識しませんでした。自分の踊りができればと思っていましたから」

大会にあたって、特別な指導はありましたか?

恵珠 「最終は宗家とか、上の先生に見ていただくのですが、私としては本人の力が出せるようにすることです。今回の二位は上出来ではないでしょうか」

幼年の時は優勝ですが、その後は?

恵珠 「四位とか五位でしたね」

その間、どんな気持ちだった?

由里子 「詩舞がいやになることはありませんでしたし、次はがんばろうと思いました」

妹さん(三宅絢子さん=平成九年度全国コンクール詩舞幼年の部優勝)との違いは何でしょうか?

恵珠 「妹のほうが甘えるタイプで、由里子さんの方がやはり姉ですからしっかりしています。厳しいお稽古でも耐えますから」

コンクールに挑む気持ちはどんな感じ?

由里子 「精一杯がんばろうという気持ちです」

他の人の踊りを見て、感じることはある?

由里子 「はい。ある人の踊りがすごく上手だと、見ているだけで勉強になります」

今回の題材は誰が選ばれましたか?

恵珠 「ご宗家です」

選んだ理由は何ですか?

南山 「別に理由はありませんが、流派それぞれに特色があり、うちの流派のトーンとしては今回の題材がいいのではないかなと思いました」

コンクールにあたって注意された点は?

恵珠 「三宅由里子は感情が表に出ないと言われていますが(笑)、確かに表情が出ませんね」(笑)

これからは姉妹で青年の部ですが、妹を意識する?

由里子 「意識はしませんが、負けたくはないです」(笑)

姉妹で話し合ったりする?

由里子 「直されたところなどを、話し合ってやるようにしています」

 

 

 

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