中山間地域のベットビレッジ化
青野委員 今回の調査でもいろいろなことが出てきていますが、この論文には、非常に参考になる部分が多いので、この論文の概要をお話しします。
表題にありますように、長野県出身の男性をアンケートしましてUターン絡みのことを調べたというのが内容です。
最初に枠組みだけ言っておきますと、長野県の県立高校12校の出身者の男子のうち三大都市圏に現に住んでいる人と長野県に住んでいる人に限っています。ほかのところに住んでいる人は対象にしていません。その総数は1万2千人ですが、郵送アンケートを3分の1ぐらい回収しています。かなり回収率がいいですね。
おもしろいのは、3世代のグループを取って分析していますので、どういう動向になるかというのがわかるんですね。私は1939年生まれなものですから、私の世代が第1世代、それから、10歳若いのが第2世代、もう10歳若いのが第3世代ということです。高卒にしますと、昭和30年代前期に高卒した世代が第1世代、40年代前期に卒業したのが第2世代ですから、両方とも高度成長期に高校を卒業したという世代。それから、第3世代が昭和51年から53年に卒業していますので、低成長に移ってからということです。3つの世代について同じ内容でアンケートを取っています。
居住形態による4大区分というのは、1つはずっと三大都市に残留している人、それから、進学した学校を出て即Uターンしてきた人、それから、一たんどこかへ就職したんですが転職のためにUターンした人、それから、長野にずっと住んでいる人、4つのパターンがあるわけですが、ここで問題にしているのは、長野にずっと住んでいる人というのはひとまず除いて、三大都市へ出ていったきり戻ってこない人、三大都市圏で進学して卒業後すぐに戻ってきた人、それから、卒業後三大都市圏に就職してその後転職して戻ってきた人、この3つを主に議論しています。
Uターン率というのを求めているんですが、三大都市圏へともかく1回出た人のうち、学卒後すぐ戻ってくる人、一たん就職して転職する人、その率です。一たん出た人のうちどれくらい戻ったかというのをUターン率と言っています。
ここでは、Uターンの定義は、長野県出身者が一たん三大都市に進学なり就職なりで住んで、その後県内に戻ってくるというのをUターンとして定義しています。ですから、県をまとまりと見て、長野から出ていって戻っているのをUターンとしています。