そのときにつくづく、過疎脱却といってもそう簡単に人口がふえるというものでもないなというのを痛感したんです。
青野先生がお調べになったのは、もし記憶が間違っていればお許しをいただきたいんですが、確か山梨の方をいろいろごらんになっていただいて、随分工場ができて、そのために人がふえたというようなのもございましたね。
そんなことで、どうもこれは、過疎対策をどういうふうにするかというのは問題なんですが、過疎地域の産業というと、それは農業か観光か、それしかないわけですから、それを起こしていくというのは限界があるなというのを私はそのとき痛感をしてしまったというような感じです。
実は、過疎対策に真剣に取り組むようになったのは、昭和40年の国勢調査で、前の国勢調査より人口減少県が確か26ありまして、そこら辺の数字を突きつけられて、これはどうしても過疎対策をやらなきゃならんという感じを持ったんです。ことしも10月に国勢調査がありまして、その結果がだんだんと出てくると思いますが、他市町村への就学、通学というのが、私どもが昔習った人口のいろいろな現象とは全然かけ離れたぐらい大きくなってきているのではないかという気がいたします。そういう時代において、UターンとかIターンというのもまた考え直さなければならないのかなという気がするんです。
太田先生がお調べになった東北だとか、小田切先生が行かれた北海道なんていうのは、農業に非常に力を入れて、それでUターン者、Iターン者というのも農業の関係がかなり多かったようですが、僕の行ったところは農業の関係者というのは1人もいないというくらいな感じなんですね。
太田委員 長野県でしたか。
柴田委員長 長野県と愛知県。
太田委員 山間地ですか。
柴田委員長 長野県の方は山間地、それから、愛知県の方も山間地ですね、国定公園の中ですから。そういう感じですが、農業というのは1人もいないんですね。だから、農業というのは一体どうなっちゃうんだろうか。このごろ新聞記事なんかを見てますと、前は条件不利地域だけ直接所得保障をやろうと言ってたのが、農業の専業従業者には全部所得保障をやろうというような話が出てまいりまして、それはある意味ではわかるような、わからないような気もするんですが。
先ほど松野先生が、農業のことはまた後ほどとおっしゃっていましたが、その点で何かお話があったらお願いしたいんですが。