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ただここも、全域ではありませんが、村内の人口が多数集積している部分は八代市と熊本市の通勤圏内に入っていますので、住むのは泉村、働くのは村外という感じが強まっています。就業人口のうちの3割ぐらいが村外で就業しています。

ということで、さっき委員長もおっしゃいましたが、交通、特に道路網の整備というのがかなりUターン、Iターンには影響を及ぼすのではないかということが感じられました。そして、個々の市町村は、住宅政策はやるけれども、産業政策、企業誘致がなくても、すぐ近くにそういうのが行われている市町村があれば雇用の場が確保できますので、就業の場がないというのはUターンをとどめている理由にはならないんじゃないか。広域的に見て就業の場が確保されればいいんで、その市町村自体の中に就業の場がある必要はないという印象を非常に強く受けました。

柴田委員長 どうもありがとうございました。

それでは、今度は松野先生どうぞお願いいたします。

 

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松野委員 私も、先ほど近岡さんとか柴田委員長から提起されていたような“時代の流れ”というのと、この間の過疎対策の成果という点、それから、自治体そのものの主体的努力という3つが、成功しているところは非常にうまくマッチしてきて、80年代のころのUIターンとは随分違ってきているなというのが一般的な印象です。

私が行ったのは島根県の横田町と弥栄村という2つの町村なんですが、島根県は過疎対策について非常に一生懸命やっていますから、今回のUIターンでも先駆的な取り組みをしているというのはそうだろうと思ったんですが、私が最初に驚いたのは、資料をいただいて、成果が非常に出ているというところですね。

弥栄村というのは、私が前に行ったときの印象では非常に山奥で、今も人口1800人ぐらいという3分の1に減少してしまったところなんですが、そこの回答でUIターンが約125名なんていう数字で、これは本当なんだろうかというふうに思ったんですね。あるいは、横田町も約200名だというような回答なので、島根の過疎自治体で100名、200名UIターンがあるなんていうのはどうしてだろうかというのが最初の疑問といいますか、問題意識だったんです。

行ってみて驚いたのは、やはり先ほどからお話に出ていますように、横田は鳥取と広島の県境の山奥であって、かつてはとても、近いところの企業に通えるなんて感じがなかったし、雪深いときは大変というイメージだったんですが、60分か70分ぐらいで出雲市とか斐川町とかいうところへ通えて、そういう意味では90年代の初期は非常にUターンが多いのですが、自分の自治体内ではなくて近隣の中心都市に働く場所ができたので、そのころ100名以上Uターンしているらしい。

 

 

 

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