改めて考えさせられたこと、意外だったこと、いろいろございますが、その中で一番印象に残ったのは、一般にUターン、Iターンというと、入っていく方の人の一方的な売り手市場みたいなイメージがあると思うんですよね。ところが、実際にいろいろお話を聞いてるとそうじゃなくて、いつも男女の仲の話をしますが、男女の仲でいうとこれはお見合いですね。片一方が一方的に選別するんじゃなくて、相互に選別しているんだと。それがさっきから出ている慎重ということにあらわれていると思うんですね。それでアンケート調査では、慎重に取り組んでいると。積極の方には○をつけないで、慎重の方に○をつけている。ある町では逆に、積極の方に○をつけているけれども、慎重には○をつけていない。ところが、お話をいろいろ聞いていると、両方とも積極的、しかも慎重にやっているんですね。ほとんど同じレベルで積極的であり、慎重である。
では、慎重というのはどういうことなんだということをお尋ねしたんですが、一口で言うと、だれでもいいというわけじゃないと。地域にとっては、特にこれからの過疎政策というのは自立の促進ということであるということで考えると、やはりできるだけ優秀な人材が欲しい。農業をやる人は農業に適しているのかどうか、それから、企業に就職する人はその企業の雇用にたえられるのかどうかですね。そういう点をきちんとチェックして受け入れないと、入ってくる人にとっても、せっかく来たのにうまくいかないでは不幸な結果になるわけですので、そこら辺を考えて、入ってくる人のためにも、それから、受け入れる側の立場からいっても、選別のチェックですね。それで、行政の側からはいろいろと支援策を示して、それに対して入ってくる人に選別してもらう。こういう考え方がかなりしっかりしている。
非常にこれは適切じゃないかと思うんです。2つの町に行ったわけですが、2つの町ともそこら辺は非常にきちんとやっているなという印象を受けましたね。これが一番印象を受けた点でした。
それにも関連してくるんですが、Uターン、Iターンの効果をどう考えるかという場合、もちろん人口の増加ということはあるんですが、それと同時に、あるいはそれ以上に、入ってきた人が地域に与える刺激効果というんですか、違った価値観の人たちによる地域の活性化ですね、そのきっかけになるんじゃないか。また、なっているという評価を非常に強調されていたのが印象的でしたね。
もう1つ、これは意外だったという言い方がいいのかどうかわかりませんが、Uターン、Iターンの人たちが定住を決める際、行政の対応ということが1つの決め手になっている。特に、窓口の接遇の態度なんていうと非常に単純な話のように聞こえるんですが、最終的に定住しようと決めたのは、実は何を隠そう、窓口の応対の態度。