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さらに、前掲の『若者定住促進条例』の奨励措置のうちの「4 定住支度金」が、「資格要件」の「(3)平・中尾の住宅団地に自家住宅を新築する村内後継者」に支給される。つまり、両団地内に、分譲地であれ、貸付地であれ、自家住宅を新築して入居する村内定住意志をもつ45歳以下の者に対して、1世帯当たり30万円と世帯員(45歳以下)1人当たり10万円の「定住支度金」が支給されるのである。もちろん、団地への入居は引っ越しを伴うので、入居世帯には、第5表の奨励区分5の「引っ越し手当」5万円が、あわせて支給されるのである。このように、団地への入居による定住には、かなりの奨励措置がとられている。とくに、貸付地については、賃借料10年間無料という借受人にとっては有利な条件があるために、貸付地はすべて契約済み、入居済みとなっているのであろう。

これに対して、10年度に分譲が開始された「グリーンタウン平」の第2期分の分譲宅地の売れ行きがいまひとつなのは、日本経済一般の動向がいまだにはっきりとしていない状況下で、価格が28百万円(面積140坪余)前後〜40百万円程度(210坪余)(236坪の1区画だけ47百万円余)と、それほどには安くないことにもよるものと思われるのである。

この住宅団地の造成に当たっては、坪当たり約10万円のコストがかかったとのことである。分譲単価が坪2万円弱(17,100〜19,950円)であることを考えると、ここに見た住宅団地の造成は若者の定住の促進に対してはかなりの実績を見たことは高く評価されようが、このような住宅団地の造成をさらに行うことは、村の財政運営にとって極めて負担が大きいことになることが予想されるのである。

 

6. UIターン者の事例

 

泉村でのUIターンの事例として、3つのUIターン者をヒヤリング調査の対象にした。30歳代前半(UIターン当時)の夫婦の、夫の勤務先の東京都(居住地は横浜市)からのIターン、30歳代前半(当時)の夫婦の、熊本市からのIターン、そして、20歳代(当時)の女性の福岡市からのUターン、がそれである。

 

〔事例1:A夫妻〕(回答者:夫)

(1) UIターンの形態と時期など:Iターン、平成8年

イ. 家族構成:夫 36歳(現在)、妻 36歳(現在)、長女 1歳半

ロ. Iターン前の居住地:横浜市磯子区

ハ. 出身地:夫 熊本県益城町、妻 福岡市

ニ. 現在の勤務先:夫 泉村の第三セクター「(株)いずみ」の「ふれあいセンターいずみ」(支配人)、妻 ない

 

 

 

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