定住化住宅の建設は4年間で終わったが、その後もUIターン希望者から住宅の希望が多かったため、平成8年度から、世帯主の年齢が40歳以下のUIターン家族に、30坪程度の低家賃住宅を貸し出す、村営住宅貸与事業を開始した。この事業により建設された村営住宅10戸に、平成9年から11年にかけて23人(10世帯)が入居した。
こうしたUIターン者優遇の住宅施策に対しては、村民、あるいは実家などにUターンした者からの反発も少なくなかった。そこで村は、定住化住宅の建設と併行して、平成4年度から定住化住宅建築資金利子助成制度を発足させた。これは、村民が住宅を新築、増改築する際の借入資金の利子を最終年度まで助成しようというもので、平成12年夏の段階で29件、1億6,000万円の助成が決定している。そのうち13件はUターン者が占めている。
弥栄村の場合も、横田町と同様、UIターン者(希望者)からは空き家の斡旋の要望・問い合わせも、非常にたくさんあるという。村としては、空き家の確保と斡旋に取り組みたいとしているが、ここでもやはり、現在ある空き家は手を入れないとすぐには入居できないものが多く、改修の経費をどうするかが最大のネックになっている。
4 農林業研修生の受け入れ
弥栄村も、横田町と同様、新たに農林業をやってみたいという者に対し、研修と就業のための手厚い支援策を講じている。これは、村に来るUIターン者に農林業に対する関心が強いことと、村内にある有限会社の共同農場において、希望に応えるかたちでの農業体験の実績が積み重ねられてきていたこと、さらには「ふるさと島根定住財団」の事業の導入が可能となったことから、平成9年度の新規就農円滑化促進対策事業、平成10年度の新規林業就業者育成事業として制度化されたものである。
新規就農円滑化促進対策事業の概要は表2のとおりである。