日本財団 図書館


柴田教授の調査研究では、過疎市町村で、91、92両年度ともに社会増のあった55市町村の実態を調査し、その市町村が講じた施策の成果、課題等を紹介したが、その際に現地調査対象とした8町村の転入住民についての分析では、還流組(Uターン)がおよそ4分の1、転入組(Iターン)がおよそ4分の3などという結果が得られた。なお、この調査で社会増が続いている過疎市町村においても、現実には、社会増の持続は、なかなかに困難なことがあらためて認識されたのであった。

その後、国土庁が「全国UJIターン・定住シンポジウム」や「ふるさと採しフェア」を開催したり、「UJIターン・ガイドブック」を出すようになり、就職情報誌のリクルートがUIターンのための「ビーイング増刊号」を出すなど、Uターン、Iターンは、関係市町村に強く認識されるようになった。

そして、UIターンを推進する道、県などは、そのための体制を整え、情報を発信し始めて、現在に至っている。しかし、UIターン施策を講じている市町村は意外に少なく、

(1) 平成7年の「地方公共団体におけるUJIターン施策に関する調査」(国土庁地方振興局、(財)日本総研)のアンケート調査では、(2,893市町村に照会)回答した1,638市町村のうち、UJIターン者を対象とした施策を講じている市町村は465(28.4%)で、しかも、積極的かどうかについては、

積極的に取り組んでいると思う 49(10.5%)

どちらかというと積極的に取り組んでいる方だと思う 139(29.9%)

どちらともいえない 134(28.8%)

どちらかというと積極的に取り組んでいるとは思えない 122(26.2%)

全く積極的に取り組んでいないと思う 11(2.4%)

無回答 10(2.2%)

という分布であった。

(2) 平成10年度版「過疎白書」P140以下に掲載されている「農山村地域における居住促進と農村活性化に関するアンケート」(平成8年度:過疎地域市町村1208のうち、896《74.1%》から回答)によれば、UIターン者受け入れを“積極的に推進する”が、36.9%、“慎重に進める”が55.6%という分布であった。

(3) 平成11年の「自治体におけるUJIターンの施策への取り組み状況調査」(国土庁地方振興局、三井情報開発総研)のアンケート調査では、(3,232市町村に照会)回答した1,509市町村のうち、UJIターン関連施策について、

「施策あり」が734(48.6%)

「施策なし」が775(51.4%) であった。

(4) 国土庁作成の「平成11年度UJIターンガイドブック」に掲載された市町村数は873、うち過疎地域市町村数は520という状況であった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION