日本財団 図書館


養子縁組希望者を多いほうから三位までを挙げると、血縁のない場合は日本人夫婦23組、米国人・日本人夫婦16組、日本人・フィリピン人夫婦8組である。血縁関係のある場合は日本人・フィリピン人夫婦に21組、日本人・タイ人夫婦16組、米国人・フィリピン人夫婦14組である。連れ子養子縁組希望者は日本人・フィリピン人夫婦150組、日本人・タイ人夫婦52組、米国人・フィリピン人夫婦5組となっている。ISSJはフィリピンの国際養子縁組委員会(Intercountry Adoption Board: 以下ICAB)から認可された日本で唯一の養子縁組機関なので、フィリピンの子どもの養子縁組を多く扱う結果になっている。

養子縁組について問合せのあった夫婦に対してISSJはオリエンテーションを行って、養子、養親の要件、手続きのための必要書類、費用などの詳細にわたる説明をしている。今年度は、日本人・フィリピン人夫婦のためのオリエンテーションは6回で29組の夫婦が参加、日本人・タイ人夫婦のためのオリエンテーションは4回で11組の夫婦が参加している。いずれも今年度は増加しているが、この増加の傾向は今後も続くであろうと推測される。

オリエンテーションに参加した後に養子縁組の準備に入るのであるが、手続が完了するまでにはかなりの期間が必要である。今年度に養子縁組手続きが完了したのは11件であるが、手続きの開始は1995年〜1998年の間であり、一番長くかかった夫婦は5年の歳月を必要とした。この間、ISSJのワーカーは忍耐と熱意を持って養親希望者をサポートし続けてきた。

ISSJでは養子縁組成立後、少なくても一年間のアフターケアーの期間をとってある。しかし必要に応じて、さらに長期間にわたる支援も行っている。

また、養子になった子どもが、将来実母と再会を希望した時に再会援助をするためにも、ISSJでは、子どもにとって貴重な実親の記録が記されているひとり一人のケースファイルを永久保存している。

 

007-1.gif

定期的に行っている養子縁組オリエンテーション

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION