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図2-66 試験魚の測定部位

 

a) メバチ鮪

1日目(漁獲後16日経過)のK値は、頭部、腹部、尾部の3ヶ所とも18であった。2日目(漁獲後17日経過)のK値は20、3日目(漁獲後18日経過)のK値は頭部を除き腹部、尾部は22を示した。5日目(漁獲後20日経過)のK値は頭部、尾部は25、腹部はやや数値が高く28を示した。7日目(漁獲後222日経過)のK値は頭部、尾部は31、腹部は35を示した。

市販されている生鮮魚は、一般にK値が35前後のものが多い。

b) キハダ

測定第1日目(漁獲後16日目)のK値は、頭部、腹部、尾部とも19を示した。2日目(漁獲後17日目)は3部位とも22を示し、3日目(漁獲後18日目)は23、5日目(漁獲後20日目)は27〜28とばらつく傾向がみられる。7日目(漁獲後22日目)は、頭部32、腹部36、尾部37とかなり高い数値を示した。

c) ビンナガ鮪

第1日目(漁獲後19日目)の測定K値は、頭部、尾部19、腹部は17を示した。カツオとビンナガ鮪は傷みが早いと言われている魚種であるが、本処理により漁獲後19日経過でも鮮度が保たれていることがわかる。

魚の鮮度の目安であるK値は20とされており、測定2日目、3日目からは20を越えるようになった。2日目(漁獲後20日目)のK値は、頭部22、腹部22、尾部22を示し、3日目(漁獲後21日目)のK値は、頭部25、腹部23、尾部24を示した。5日目(漁獲後23日目)になると3部位とも30〜32に上昇した。7日目(漁獲後25日目)では3部位とも40を示した。

ビンナガ鮪のK値傾斜線の勾配は、メバチ鮪、キハダ鮪に比較して大きいことからやはり傷みが早い魚種である。ビンナガ鮪の場合は、漁獲後25日が鮮度を保持できる限界である。

 

 

 

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