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7. 鮮度保持試験

7.1 試験目的

海ヤカラ1号より取水した深層水は深度600mと1400mの2層であり、この深度から汲み上げられた海水は表層水とは物性に多少の差があると推察される。従って、この深層水を用いて生成された鮮度液を用いて回遊性の海水魚(底滲圧)と底棲魚(等滲圧)を対象に鮮度保持の効果を試験する。

 

7.2 各種の試験

7.2.1 試験-1

(1) 試験方法

1) 魚種:メバチ鮪、キハダ鮪、ビンナガ鮪

2) 操業期間:平成12年11月11日〜12月3日(23日間)

3) 操業海域:熱帯海域

N04°00´E144゜00´〜N06゜00´E146°00´周辺海域

漁場水温28.6℃

4) 協力漁船:沖縄県鮪漁業協同組合所属の近海鮪延縄漁船第

21得豊丸(19トン型) 船長 比嘉敏夫氏

5) 漁獲日:平成12年11月17日(ビンナガ鮪)

平成12年11月20日(メバチ鮪、キハダ鮪)

6) 魚槽の前処理方法:

 

表2-47 魚槽への鮮度塩、鮮度液の添加量

161-1.gif

1番槽の水揚げ時の水温は0.7℃、2番槽の水揚げ時の水温は1.3℃であった。

 

7) 漁獲物の処理:試験協力船(第21得豊丸)は魚槽に水氷を使用している。海水に真水を混合して塩分を低くし、氷を投入している。海水と真水の比率は6:4である。1番槽には2トン、2番槽には3トンの氷を用いている。グアム島に水揚げされた鮪は、平成12年12月4日、山口県下関市に空輸された。

 

(2) 試験結果

161-2.gif

 

 

 

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