1) 氷の種類
氷には次の様な種類がある。
a) 透明氷
原料水に空気を吹き込んで動揺を与え、気泡を追い出しながら結氷させた氷である。塩類のほとんどは凍結せずに結氷の中心部に残るので、最後に悪水抜きをして給水し動揺させずに凍らせるが、気泡が残るため氷塊の中心部に不透明な部分ができる。我が国の氷のほとんどは透明氷である。
b) 白氷
原料水をそのまま結氷させた氷である。水中の塩類、気泡が混ざって白く見える。融解が速く、砕氷にしたときに相互に融着して固まりやすい。
c) 結晶氷
イオン交換樹脂で脱塩処理した純水を用いて造った氷である。ガラスの様に透明で融解が一様で砕氷しても融着が少ない。
d) その他の氷
食塩水を氷らせた氷、あるいは殺菌剤を混ぜた氷等がある。
2) 氷の温度
氷の冷却作用は溶ける時に大きい。氷詰めはこの現象を利用したものである。魚体と氷の間に温度差があり、魚体から氷に熱が移って冷却される。使用する氷の温度が-12℃〜-8℃位まで冷却してあると、砕氷が容易で、スコップを用いた場合に取扱い易い。
普通、貯氷室から出る氷は-5℃位で、なま氷(green ice)と言われている。