細胞内に取り込まれたミネラルは、タンパク質(酵素など)やビタミン等と結合し、配合団となり重要な生理反応や触媒反応、運搬、浸透圧イオンの円滑な維持に不可欠な役割を持っており、生体のホメオスタシスの物質的基盤と言える。
酵素を運搬するヘモグロビンにFeが不可欠であることや、ビタミンB12の分子構造の中心にCoが必要なことなどが良く知られている。
ミネラルは、体外から結合性のトランスポート系によって小腸の粘膜性上皮細胞に取り込まれるが、この時、血液や体液中に溶解され各臓器の細胞に吸収されるものと見られる。
鮮度液中の微量ミネラル元素が、生体にどのように働きかけるのか、また現代生活に不足しがちな必須のミネラルをどのように補給し、栄養学的な役割を果たすのか、将来、生理学的な検証を必要とする。いずれにせよ、鮮度液中に含まれるこれらの多種多様なミネラル元素が、日常の栄養学的要求量よりもかなり低い含量であるが、化学的な意義における人体の生理学的機能を円滑にし、かつ生体のホメオスタシスを維持することに有効であることは明らかである。