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3.3 係留システム

3.3.1 一般

係留システムは、水深1800mの海域に1560mと810mの深層水取水装置を連結した「海ヤカラ1号」を一点係留するものである。係留シスシステムを構成する索類には、海面下1550mまでは海水に沈むテトロン材を使用し、1550m点から下方に400mまでの範囲には海水に浮くポリプロピレン系のダンライン材を使用している。これは無潮流状態で弛緩係留となってもダンラインロープは浮いて海底から離れ海底との擦れによる損傷を防ぐことが出来る。有潮流時には緊張係留となる。

係留システムの設計条件は次の通りである。

・ブイ本体直径 2.4m

・全没浮力 9.8ton(ブイ単位)

・予備浮力 4.83ton(ブイ単位)

・最大波高 13m

・表層の最大潮流 3.5ノット

・ブイ本体の外力は以下の数値とした。

 

表2-16 ブイ本体の外力

042-1.gif

 

・安全率 チェーン3 合成繊維ロープ5

 

3.3.2 係留システムの構成

「海ヤカラ1号」改造後の係留システムの構成は、基本的には改造前と大差はない(表2-5参照)が、改造前の使用実績に対して次の点について改善している。

a) 取水系ガイドロープを設置して半年経過後の劣化残存強度調査によって、ロープ初期張力の89%に低下していることが分かったので係留ロープとチェーンの強度を上げた。

b) チェーンの強度を上げたことにより、ブイ本体の負担する重量増加を伴わないように材質変更による呼び径の減少と強度増加を図った。

 

 

 

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