・深層水の研究者を招いた講演会の開催
・沖縄での深層水事業の可能性の調査報告書の取り纏め
・市販のホースを利用して船による最初の深層水の取水(深度450m)
・医療分野等の各種予備的な試験研究の推進
・沖縄県知事への深層水研究施設の早期建設要請(平成5年12月21日)
(今日、沖縄本島西方海上に浮かぶ久米島の研究施設建設で実現化している)
更に継続的な研究開発の必要性から、前述の任意団体を法人として公的助成による研究開発の継続のために平成7年12月設立認可されたのが当組合である。異業種の民間企業6社(ビール会社、医療機関、セメント会社、泡盛製造会社、製糖会社、造船会社)により構成されている。
平成8年度から同10年度の3ヶ年に渡り、国(当時の通商産業省関係)と沖縄県による研究助成事業「融合化開発促進事業」を受け、洋上設置型深層水取水試験装置“海ヤカラ1号”の開発、医療分野と食品分野での応用技術の開発を進めてきた。
“海ヤカラ1号”の“ヤカラ”は、沖縄本島糸満地方の方言で、海の元気者、海の勇者と言う意味である。
3. 深層水の取水について
1) 深層水取水方式深層水を量的に確保する取水方法には、大きく分けて下記の3方式がある。
・陸上設置型
・洋上設置型
・洋上移動型
陸上設置型は、高知県室戸市、沖縄県久米島に建設されているタイプの取水システムで、沿岸部に取水ポンプを設置し、取水管を海底に沿って延伸し、所定の深度より取水する方式であり、離岸距離が短い海岸環境等が設置の条件となる。現在、多量の深層水を必要とする分野の主流取水システムとなっている。
現在国内では、高知県、富山県、沖縄県、北海道(民間)等で稼働しており、今年春には静岡県でも新規に稼働する予定となっている。
海外では、米国ハワイ島のNELHA自然エネルギー研究所が有名で、他にノルウェーで稼働している。このシステムの取水深度(水深)は300m〜600m、取水口は1個であることが特徴である。