このように、老人はほとんど何がしかの障害をもっているのです。ですから、病気をもっているから健康ではないということではなく、自分がいまの生活に十分適合しているのであれ、社会的役割を果たしていると考えられます。
では、5年間で何がどう変わったのかを具体的に見てみましょう(表1、表2)。
身長は縮みますが、体重もやや減りますので、肥満度はあまり変わりません。はっきり変わるのは聴力で、わずかですが右も左も、そして高い音も低い音も聞こえにくくなってきます。これは避けることのできない身体的な変化です。それから血圧では収縮期圧が6mmHgほど上がりますが、拡張期圧は不変です。肺の機能はあまり変化しません。