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表12 骨盤底筋群(尿道筋構成脆弱)に起因する尿失禁

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1年以上経過観察後改善のない症例10例は手術療法へ移行

 

咳で膀胱内の全部の尿がもれてしまうような高度な尿もれを除いて、私たちの病院の外来を訪れる患者さんには、まず骨盤底筋訓練法(ケーゲル法)を指導します。骨盤底筋とはどのような筋肉かといいますと、恥骨(おへその下に触れる骨盤の骨)と尾骨(お尻で触れる背骨のいちばん下の骨)の間に張っていて内臓を下から支えている厚い筋肉です(肛門挙筋の一部で恥骨尾骨筋という)。

骨盤底筋訓練法とは、尿道括約筋を含む恥骨尾骨筋を鍛える方法です。この訓練は有効な方法であり、私たちの経験からも44例中37例(84%)で尿もれの改善または消失があり、優れた結果を得ています(表12)。

私の骨盤底筋訓練法の実施指導法は、外来受診時に次のような順序で行っています(図11)。

まず、肛門を締めた後、膣、尿道をつづいて締めさせます。この締め方がわからない人には、会陰部の皮膚に鈍針で軽く刺激を加えますと、膣の収縮が起こり、膣内に入れた指が締められます。骨盤内臓器を吸気に合わせて胃のほうへ持ち上げ、2〜3秒間維持させます。

 

 

 

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