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図10-1 尿流動態検査曲線

排尿筋圧とは膀胱圧から腹腔内圧を引いた圧をいい、発咳や努責などの外部圧に影響されない“真の膀胱の収縮圧”をいいます。

真性腹圧性尿失禁=↑の腹圧が加わる動作時に尿がもれますが、膀胱圧(排尿筋圧)の収縮は起きていません。

 

代表的な検査方法として、膀胱の中に細い管(カテーテル)を入れて膀胱の圧力を調べる方法があります(膀胱圧測定法)。図9に示すように、造影剤を膀胱の中に入れる液体として用いますと、X線透視下に尿もれを画像で捉え確認することが可能となります。現在のところ、この方法がいちばん正確な診断方法として世界中で用いられています(ビデオ/排尿時造影/尿流動態検査法、図9)。

真性腹圧性尿失禁の膀胱圧波形では、咳を繰り返したときや努責(どせき=いきむこと)したときに尿もれがあるのですが、これらの誘発動作にひきつづく膀胱圧の上昇を認めません(図10-1)。不安定膀胱の膀胱圧波形では、咳や努責を加えた直後に膀胱圧の異常な上昇が起こり、この収縮によって尿がもれます。

 

 

 

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