癒しのケアというものは、三角形で現しますと、その一辺は「医学、原則、法則」、もう一辺は「テクノロジー」ですが、それをどのように病む人に適用するかというわざが第3の辺で、それを「アート」という言葉で表現したいと思います(図)。音楽でいえば、バッハやモーツァルトの素晴らしい音楽をどのようなテクニックで演奏するかというそのパフォーマンスが音楽の技であるのと同じです。看護のわざというものも、悩み苦しんでいる人にどのようにタッチをするかという、そのタッチの技なのです。病む人の魂を支えるためにはどのように行動するかというそのパフォーマンスは、自分が感性の高い人間になることによって、そして人の悩みや苦しみに共感できる人間になること。それが私たちのゴールでなければなりません。