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親たちの子育て、そして、0、1、2歳の乳幼児期を担った保育所の子育てをふりかえって、参加した人たちは、親子、保育者ともに、「手塩にかけた、かけられた」保育所での日々を思い出しました。このことは、0歳児保育を肯定的にとらえていく自信につながったと思います。

開設から10年間は、0歳児〜3歳未満児は、6:1の保母定数で推移し、これではとても乳児保育は責任をもてないと、市当局に働きかけ、3:1で保育士の張り付けを認めていただくことができ、より良い乳児保育の実践ができはじめました。

国の乳児特別加算措置が始まって、その枠にそって、入所は階層を重視したものとなりました。平成6年に、エンゼルプランが策定され、翌平成7年から緊急5か年計画で実行にうつされ、どこの保育所も乳児保育に取り組むこととなって、当保育所の特色であります乳児保育は終わったと考えておりました。しかし、過去33年の経過は大変貴重なものといえます。社会福祉法人吉敷愛児園の4か所の保育所は、愛児園乳児保育所を母体として、新たに3か所の保育所の基礎づくりに、主任保育士を送っております。山口市の法人として、大きな役割を果たしつつあります。

 

(3) 職員の協力

乳児保育は複数担任制で、3人の乳児に保育士1人を担任として保育しています。また、看護婦、栄養士など主任保育士のもと、なにより職員の和を大切にして、乳児期の人への信頼を育てる手だてとしています。

産後8週、約2か月の乳児の受け入れをしています。もちろん市の認可が必要ですが、親の要求に添うという方針で、また「子どもの最善の利益を優先させよう」を合言葉として、つねに児童福祉の信念に基づき、実践しています。

 

 

 

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