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6 産休明け保育をはじめて

大阪府東大阪市・マーヤ保育園

園長 山田和子

 

はじめに

マーヤ保育園は、社会福祉法人「公徳会」公徳学園と併設されています。公徳学園は、大正12年に創立され、今日まで児童福祉施設として、幸せ少ない子どもたち(保護者のない、あるいは諸事情により保護者と一緒に生活できない児童)、終戦後は多くの戦災孤児のお世話をしてきました。

社会が落ち着きはじめ、女性の社会進出が多くなるにつれ、乳児からの保育を希望する人たちがふえてきた昭和46年に、マーヤ保育園は開所されました。当時の保育所は、6か月児以降の措置という形態でしたが、厚生省の局長さんから「これからは産休明け(43日目)からの保育が必要になるから、設備を整え、スタッフには看護婦・栄養士も入れてやってみたら…」とすすめられ、働く母親が安心して預けられる乳児保育に取り組むことにしました。昭和45年に建設され、46年1月、定員60名の乳児保育所(0〜2歳児対象)として開園しました。その頃は、未だ保育所の数も少なく、特に産休明けの乳児を預かる保育所は皆無で、当園には、周辺に転居をしてまで入所希望する保護者がたくさんいました。しかし、大切な子ども、しかも43日目からの乳児を預かるわけですから、慎重に、まず1月は20名を受け入れ、2月は更に20名、3月には更に20名と徐々に人数を増やし、4月から定員60名としてスタートしました。昭和47年には定員60名の幼児棟(3〜5歳児対象)を建設、定員120名の保育所として現在に至っております。

 

 

 

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