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栄養管理について

食事は子どもにとって最も大切なことです。健康に発達するために、また上手に離乳食から幼児食に移行していくために、栄養士、給食担当者と担任は常に連絡をとりあい、時々、食事の様子を見にきたり、食べ具合を確認してもらいます。担任は子どものために遠慮なく意見を伝え、給食室ではできるだけ子どもの状況に合わせるように調理して、初期食〜中期食〜後期食へと移行していきます。

入園して初めて給食を食べる日はお母さんに来てもらい、食べさせたり、刻み具合や量について聞いております。家庭では手づかみで食べているか、お母さんが食べさせているのかなど、担任はそうした状況をよく観察して、明日からの保育にそなえます。

お母さんは「こんなに丁寧に作って下さるのですか」と感心して安心されます。

給食は食べるだけではなく、躾の場面でも大切な時間です。初めはまだ食べさせてもらったり、自分で食べられるようにということが主なことですが、月齢がすすむにしたがって、自分のものと他人のものとの区別を知らせる、「いただきます」「ごちそうさま」の御挨拶、食べきれないでお友達にあげる時は、「どうぞ」「ありがとう」などが身につくように言葉かけをしたり、保育士が代弁をしたりしてみせます。まだ言葉を喋らない子でもかわいい両手を合わせて、「…た」と小首をこっくりして、ごちそうさまをするようになると保育士は、本当に嬉しくて、お互いに「…ちゃんが今ごちそうさまをしたわよ」と声をかけあって喜んでいます。なによりも保育士がおいしそうに食べて見せることが、子どもの食べる意欲につながっているように思います。

 

 

 

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