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もちろん嘱託医との密な連携も大切です。ですから経験の浅い若い看護婦さんにはいろいろな意味で「怖い場所」かも知れません。第二若葉にいる看護婦さんはかれこれ10年になろうとしていますが、しっかり保育園の看護婦さんです、保育室の掃除や玩具の消毒の仕方の指導、乳児室に下痢の子が出た時の対応、冷凍母乳の管理、毎月の嘱託医による健康診断の準備(全園児の健康管理)、病児保育の対応、投薬関係等、数えればきりがありませんが、乳児保育室にポジションをおいて、忙しく働いてくれます。

 

(6) 事故対策とシミュレーション

保育中に万が一の事故が起きた時にどういう行動を起こすか、保育中の事故として考えられるすべての事態を想定し、日ごろから何をなすべきかを決して風化することのない形で意識し続ける事はなかなか難しいのですが、最も基本となる大切な事だと思います。そしてそれらは明確な記録として残して置かなければなりません。

ア. 毛布テスト

生後6か月のお誕生日もしくは直近の体調の良い日に行います。ガーゼのハンカチ、タオルケット、お布団の順に顔に掛けて自力で払いのける能力があるかどうかのテストです。主任保育士がストップウォッチを持って時間を計ります。10秒以内にできなければ再テストで1か月後もう一度行います。この時は払いのけた瞬間を写真に撮っておきます。写真は「ガーゼを払った瞬間」、「お布団から呼吸可能な状態まで脱出した瞬間」、「うつぶせの状態で両腕をつっぱって、上体を反らし、顔をしっかり持ちあげているところ」の3枚と、被せてから払いのけるまでにかかった秒数と様子を記録したものをつけて個々の児童票にとじ込んでおきます。6か月になると殆どの赤ちゃんはできるのですが、稀に顔に掛けられたガーゼの感触を楽しんでいたり、手足は、ばたばた動かすのに払いのける行動に移らない子もいます。

 

 

 

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