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眠りの場は静かにほの暗く、活動の場は清潔で明るく、と考え、午睡室(ベッドの常備)とほふく室(プレイルームを兼ねる)、食事をする部屋がきちんと分かれていることが望ましいと思っています。当園では87m2の乳児室をベッドルーム(35m2)として分離させ、残りのスペース(52m2)を柵で区切り(取りはずし可能)、あそび・食事の場としております。そうすることで、個々の欲求が他の要因で壊されることがないよう配慮しています。ベッドルームの間仕切りには全面ガラスを入れ、隣の部屋からも室内が見渡せるようにもしています。

当園の保育の特色の根底には、親であったら我が子にはこうしてあげたい…という思いを大切にしていきたいと考えております。当然子ども達が大切に保育されるために、清潔な環境に努め(空気清浄器を全室設置)、乳児が飲みたい時に温かなミルクを…の思いからミルクウォーマーを準備し、また、排便後の始末には、滅菌消毒済みの蒸しタオルでの清拭など、細かな部分への気配りを大切に、保育に努めています。私たち保育士は、保育所保育指針にできるだけ沿う形で保育の実施に当たりますが、尚、全職員が同じ思い、かかわりを持つことが「一人ひとりの子どもの最善の利益の保障」と深く結びつくと考え、指針にある一語一語の共通理解に努めました。

ここで当園の自主研究にふれ、その取り組みから、職員の大切に育てたい思いを知っていただきたいと思います。保育所保育指針の保育の内容の中の「清潔」に当る部分のみを抜粋してみました。乳児は、未熟であるがゆえに、まわりの大人が十分に気を配り、愛情をもってかかわり、その積み上げにより、子ども自身に芽ばえるであろう「快い」という意識の育みのために、当園なりの理解をしました。

 

 

 

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