子どもが生態リズムにあった生活をしているかどうかは、大切なポイントになっています。
一方でリスクの高い子育てをしている親(例えば発達や健康状態に問題がある、多胎、一人親、地域で孤立しているなど)の存在があります。とても苦しい子育てをしていることが多く、親子での強い緊張が様々な形で現れています。母親としてのエネルギーを精一杯注いでいるにもかかわらず、うまくいかないようです。そんな時、少し気持ちを休ませたり逆にリフレッシュさせる場面を持ったりすることで、心を少しずつ元気にするようです。訪れる場所があり、話をしなくとも先ずは、子どもと家の外に出て、まわりに気を使わずにいられる。それが、気持ちにゆとりと幅を持たせ、苦しいだけの子育てから開放してくれるようです。不慣れで例え不器用であったとしても、夢中で注いできた母親としてのエネルギーが充電されていく様子は、みるみる表情が明るくなっていくことで実感されます。自分で解決する能力を蘇らせる。人間の力の大きさを感じます。
■難しいケースへの対応と今後の課題
公開できない、難しい相談がこのところ急に増加しました。だれにも話せなかったという相談者が多く、他の相談機能を持つ施設への連絡、紹介、嘱託医への紹介などを無理せずやっていますが、例えば児童相談所などが多くの機能を持った場所であっても依然として相談しにくいことが痛感されました。相談現場は、どこも懸命な対応をしている現状の中で、十分その役割が生かされているでしょうか。青少年の事件が日々起こる中で、真に子どもの幸せを願うならば、相談機能を持つ施設の枠を越えたところで手を取り合っていくことは、急がなければなりません。今後も大きな課題です。
一方相談を受ける中での問題点は、受ける立場の我々の専門知識の浅さです。それは、きちんとした知識がないために、相手の話や、心の痛みを感じ取り冷静に判断することができないということです。聞くことだけしかできなくても、きちんとした知識は不可欠です。
それと同時に不登校、思春期の問題を抱えた地域の方が相談に訪れるというケースが出てきました。よく知っている地域の方であるため、一歩保育園の中に入ってもらって話を聴きました。身近で親身になってくれる人の存在が無いことを感じます。保育園を卒園してもうちの子を見守っていてください。とお願いされる言葉をありがたいと感じます。