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・1999年の地上オゾン年平均濃度は、綾里と与那国島で44ppb、南鳥島で31ppbだった。綾里では1990年代を通して地上オゾン濃度に緩やかな濃度増加が見られる。また、1999年の一酸化炭素年平均濃度は、綾里で170ppb、南鳥島で110ppb、与那国島では150ppbで、前年に比べ、各地点とも20ppbの濃度減少となった。

・1999年1〜2月の東経137度線に沿った洋上大気および表面海水中の二酸化炭素濃度(北緯3度〜30度の平均値)は、それぞれ370ppm、349ppmであった。この海域では大気及び表面海水中の二酸化炭素濃度がともに増加傾向にあり、1981年から1999年まで平均した濃度増加率は、大気及び海水について、それぞれ約1.6ppm/年、1.5ppm/年である。

(4) オゾン層

・低緯度域を除きオゾン全量の減少傾向が続いている。1999年については、北半球のオゾン全量は年の前半は平年より少なく、後半には中緯度では平年より多く、高緯度では平年より少なかった。また南半球では全年を通して平年より少ない状況であった。

・南極域上空のオゾンホールは、1999年も大規模に発達し、また消滅が過去最も遅かった。昭和基地で観測した11、12月の月平均オゾン全量はその月としては観測開始以来の最小値を記録した。

・1999年の日本上空(札幌、つくば、鹿児島、那覇)におけるオゾン全量の状況は、札幌では平年並か少なく、つくば、鹿児島、那覇では年の前半に少なく、年の後半に多かった。特に1月の鹿児島、3月の那覇ではその月としては観測開始以来最小の月平均値を記録し、11月の那覇ではその月として最大の月平均値を記録した。

 

 

 

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