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5 月平均気温の気候ノイズ

1951〜1980年の30年間のCOADSの各月の月平均データを取り上げ、30年平均値からの偏差により構造関数を計算した。南方定点のデータについては、同じ30年間の6〜10月の暖候期の月平均値を取り上げ、その30年平均からの偏差により構造関数を計算した。その結果得られた気候ノイズの算定値を表−1に与えた。

気温(MAT)も海面水温(SST)も共にCOADSとTANGOの両方で約0.4℃であった。他方、日本の118カ所の陸地観測点でのデータを用いて、7月の月平均値のノイズを計算した結果は、0.6〜0.8℃であった(Yamamoto & Sakai, 2001)。

陸上に比べて必ずしも良くない観測条件の下で得られたCOADSデータについて、そのノイズが、陸上データのノイズよりも小さいという結果は注目すべきである。

 

表−1. 構造関数を利用して算定した気候ノイズεo。気温(MAT)及び海面水温(SST)について、COADSと南方定点(TANGO)の6〜10月の月平均データから算定。

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注釈:全国118カ所の陸上観測点での7月の気温について、50年間(1950〜1999)のデータから気候ノイズを計算した結果は、εo=0.6〜0.8℃であった(Yamamoto & Sakai, 2001)。

 

陸上データに比べるとCOADSの気温のBOXデータでは、個々の観測の低い信頼度に加えて、個々のデータの時間的・空間的偏在のために、気候ノイズが拡大する可能性がある。このような想定とは異なり、表−1とその注釈に示した事実は、COADSのBOXデータのノイズが陸上データよりも明らかに小さいことを示している。この算定結果に関しては、何らかの解釈が必要である。

 

 

 

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