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他方、定点観測(Ocean Weather Station)では、標準の観測設備を用いて、十分訓練された専任スタッフが、状況変化に適宜対応して観測に従事している(例えば、気象庁海洋気象部、1983)。それ故、定点観測の観測誤差は、非常に少ないとものと考えられる。

このように、高い信用度の定点観測データと対比して、COADSの気温及び海面水温の特性を調べることが、この論文の主な目的である。

 

2 データ

ここで採用した定点観測データは、南方定点(Tango)でのものである。北緯29度、東経135度を中心とした半径50海里内において、1948〜1981年の5月〜10月の台風期間に、海上気象観測、高層気象観測、海洋観測が実施された。

気温観測では、船首側に設置した電気式隔測温湿度計とアスマン通風乾湿計とが併用された。必要に応じて、アスマン通風乾湿計を風上側に移動するなど、気温を忠実に観測できるよう適宜注意して実行された。海面水温観測では、採水バケツにより汲み上げた海水の温度を、棒状水銀温度計と電気式温度計により測定された。これらの観測の詳細とそのデータは、気象庁海洋気象部(1983)の報告書に掲載されている。

ここでは30年間(1951〜1980)の暖候期5カ月(6〜10月)の月平均気温及び海面水温データを取り上げた。また、必要に応じて、気象庁気候・海洋気候部から提供された個々の観測データを解析した。

他方、COADSデータは、南方定点を中心に含む2度BOX(北緯28〜30度、東経134〜136度)の月平均値に取り上げて、同じ時期の南方定点データと対比した。

 

3 月平均COADSデータの誤差

海上気温(MAT)と海面水温(SST)の5ヵ月(6〜10月)平均値の年々の推移を、30年間のTANGOとCOADSの2度BOXデータにより、それぞれ図−1a及び図−1bに示した。

 

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図−1 南方定点(TANGO)観測及びCOADSの気温と海面水温の5カ月平均値(6〜10月)の推移

 

 

 

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