図2.3.2 台風日数(1)、970hPa以下の台風日数(2)とITCZ東部の対流活動経年変化 棒グラフが台風活動、実線:対流活動の指標で、5-10N、145E-180におけるOLR偏差。OLR偏差が負値の場合に対流活動が活発である。
図2.3.2(1)(2)はそれぞれ、西太平洋赤道域東部の対流活動と台風日数、N970の経年変化を示している。人工衛星によるOLRの観測データは1973年以前には存在しない。また、1978、1981年においては解析対象海域の7〜10月に十分なデータがなく欠測とした。この海域における平均的なOLRは200〜220W/m2であり、1974年以降においては、最大約10%の年変動が存在する。西太平洋赤道域東部の対流活動が活発な年には、台風日数、N970ともに多い。しかしながら、1980、1996、1999年は上記の傾向に一致しない。
エルニーニョ年には対流活動の中心が東に変位するするため、OLRが負偏差の年はエルニーニョ年であることが多い。事実、エルニーニョ年である1982、1986、1991、1993、1997年はOLRが負偏差である。しかしながら、これにも例外が存在し、1976年はエルニーニョ年であるがOLR偏差は+である。また、1999年はラニーニャ年であるにもかかわらずOLR偏差は−である。OLR偏差は1970年代半ば〜1990年代半ばにかけて減少傾向にあり、Nino3.4やSOIと違い、N970の長期変化傾向の特徴に同調している。