また、同時に2つの台風が存在している時刻は2回とカウントした。台風の年平均強度とは、各台風の中心気圧の最低値の年平均値であり、台風の年最大強度とは、年間を通じた中心気圧の最低値である。
また、台風に影響を与えると考えられる環境要素の指標として、以下の9項目を選択した。( )内は使用したデータおよびデータの期間である。各要素によってデータの存在する期間が異なるため、必然的に解析期間が異なる。
a Nino3、4海域のSST (Climate Prediction Center, 1951-1999)
5S-5N、170-120Wの海面水温偏差
b SOI (Climate Prediction Center, 1951-1999)
それぞれの標準偏差で規格化したタヒチとダーウィンにおける海面気圧差を、更にその標準偏差で規格化した値
c 成層圏QBO (NCEP-NCAR再解析値、1953-1999)
シンガポール付近の30、50hPa高度の東西風速偏差
d 北太平洋西部のSST (NCEP-NCAR編集の観測値、1953-1999)
0-30N、110E-180の海面水温偏差
e ITCZ (Inter Tropical Convergence Zone)西部の対流活動(NCEP-NCAR編集の観測値、1974-1999)
5-10N、110-145EのOLR (Out-going Long-wave Radiation)偏差
f ITCZ東部の対流活動(NCEP-NCAR編集の観測値、1974-1999)
5-10N、145E-180のOLR偏差
g 北太平洋亜熱帯高気圧(NCEP-NCAR再解析値、1953-1999)
30-40N、170-130Wの海面気圧偏差
h 北太平洋西部の風の鉛直シアー(NCEP-NCAR再解析値、1953-1999)
5-25N、120-170Eにおける200hPaと850hPa高度の東西風の差
i 北太平洋指数(NPI)(NCEP-NCAR再解析値、1953-1999)
30-65N、160E-140Wの海面気圧偏差
a〜d、hはLandsea et al.(1999)に倣った選択である。e、fは北太平洋特有の要素であり、5〜10Nに中心をもつ熱帯収束帯の活動度を指標化した。gは台風経路に大きく関与するため採用した。iは北太平洋中緯度の振動であるがNAOのように台風経路との関連性が期待されるため採用した。
ここでは、上記1]〜7]の台風活動とa〜iの環境要素について、QMDおよび相関係数を求め、双方の関係の有意性を評価した。