2. 温泉泥(ファンゴ)開発セミナー(医師及び看護リハビリ関係者対象)
・日時:平成12年11月28日(火) 18:30〜20:00
・場所:ホテル白菊2階「ボードルーム」
・参加者数:30名
・講師:ブルーノ・ファブリ博士、ラウラ・ペッツァート女史
・次第:
1. 主催者挨拶
2. スライド放映
3. イタリア(アバノ市)における温泉医療の現状
4. 質疑応答
【概要】
○ファブリ博士より、イタリア(アバノ市)における温泉医療の現状を説明。
1] ファンゴ(泥)が有効となる疾病の種類
・イタリアにおいては、温泉治療は厚生省から認可されており、8つのグループの病状が、温泉治療により効果があると認められている。
・アバノでは、実際に行われているのは、1]温泉泥を活用し、関節系の病気の治療、2]インハレーション(吸入)を行う呼吸器系の病気の治療、3]温泉のお湯を使う血管の病気の治療である。アバノではないが、温泉水を飲用させて胃腸系統、泌尿器系統の治療に使っているところもある。また、他の地域では温泉水を皮膚や婦人病の治療にも利用している。
(ここでアバノのスライドを映し、泥治療が行われている様子を紹介)
2] ファンゴの性質と温度管理
・ファンゴは粘土質であり、アバノの近くの湖で採取される。これを槽の中で温泉水と混ぜ合わせ、55℃〜60℃で6ヶ月間熟成させる。この間に、ある種の「藻」の作用によって科学的・物質的変化が起こる。
・温泉水の成分は、塩分・臭素・ヨウ素を含み、地下から10年余りを経て、87℃前後で湧出する。地熱で温められており、火山性のものではない。