Q:藻の消炎効果といわれた成分で、肌への作用で何か特筆するものがあるか?
A:(ペッツァート女史)
美容面においては、医療的な見地からの抗炎症効果があるとはいえないが、皮膚の炎症(アクネ)に対する効果はある。
(ファブリ博士)
医療面から付け加えると、衛生上の問題で、その病状が活発でない場合においては、硫黄水の皮膚のアクネに対する効果は認められている。従って、硫黄水で作った温泉泥が皮膚の炎症に効果があることは言うまでもない。
(鶴田コーディネーター)
Q:ヤマノさんのところでは、泥の分析結果を厚生省に届け出て、認可を受けるのですか?
A:(美園氏)
泥の成分として認められている公定書に収載されている規格の原料、規格の範囲に入っているものであれば、使用が認められている。許される範囲で使用している。
(鶴田コーディネーター)
ヨーロッパと比べて、行政事情が随分違うようだが、事業化するとすれば、第1ステップとしてファンゴ(泥)の事業を行う。泥の資源分析をして、実際に使えるかどうかの検証から始めなければならない。
また、どこでするのか?旅館・ホテルでファンゴを使った治療が気軽に出来るのか?先々“集中した施設”が民間か公的セクターで必要になるのか?
(参加者の発言)
別府にはこれだけの温泉資源があるので、市民として行政主導での活用の検討を進めてほしい。
Q:アバノでは行政のサポートがあるか?
A:(ファブリ博士)
イタリアにおける施設は、あくまでも民間企業のものである。州では観光関係に対して補助はするが、温泉治療の補助はしない。地方行政局は、企業と共同で科学的な研究に対する助成・協力をしてくれる。そのほか、アバノには中央研究機関や大学があるので、それらの協力を得て研究が進められている。
尚、一番の研究資金源はホテルからであり、2000年11月15日にアバノとモンテグロットで合同の協会を設立した。