○質疑応答及び意見交換
(鶴田コーディネーター)
ここまでの話をうかがい、基本的に医療がべースとなり、その経験と知識で美容品が出来たという流れであることが分かった。
Q:化粧品そのものの歴史はどのくらいか?
A:(ペッツァート女史)
製品の製造を始めてからは7年になる。自分自身小さな頃から温泉の利用に対して親しみを持ち、身近な環境で作ってきた。この製品ラインを作る前、いろいろな所の研究先などから、共同開発等の様々な協力を受けた。
Q:別府の場合、泥・温泉が美容の方面でビジネスとして起こりうるか?感触が分かればコメントをいただきたい。温泉泥を使った製品やエステを考えたことがあるか?
A:(杉原女史)
ヤマノビューティーサロンの「どろんこ美容」の経験として、利用者から、皮膚病のかゆみがなくなった、シミが薄くなったなどの声が聞かれる。酸性白土は美白効果に優れていると認識している。
別府を訪れて温泉水が、化粧水・ボディーローション・ミルクの代わりになるくらい保湿効果に優れており、驚くほど肌がつやつや、しっとりすることを実感した。
(美園氏)
今、世界の泥に目を向けて、研究開発している。身近にこのような資源があり、日本の産業として成り立つのではないかと感じた。
来春3つの国の泥を製品化する予定で、一つのテーマとして順次いろいろな国のものを手掛けていきたいという気持ちがある。従来、化粧品は、分析的なものであった。原料として扱う時、科学物質として扱うことが習慣的にあったが、ここ数年、天然物を極力利用していこうという方向性にある。
化粧品は許可制で、使用する原料にある程度の規制があり、申請してから販売までに6ヶ月〜1年かかる。原料については、分析的・解析的な方向できていたが、これを変えていかなければならない。新しい素材として温泉水、ファンゴの活用があると思う。
(鶴田コディネーター)
ファンゴ(泥)の産業が起こる可能性があるとすれば、その要件は何か?なおかつ旅館・ホテルが利用できる環境はどのようなものか?
厚生省の管轄なので、ここをクリアしなければ次へ進めないということが明確になった。お二人のお話しによると、目本のエステ関係の方が温泉泥・温泉水に注目されており、可能性があると見える。