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共同利用自動車(スイス マルティニ)

 

コラム:自動車共同利用における2つのタイプ

自動車共同利用にはパブリックカー(またはシティカー、公共レンタカー)とカーシェアリングという2つのタイプがあります。

パブリックカーは公的機関や企業等が実施主体となって車を一般に貸し出すもので、電気自動車や最新の管理技術を用いた社会実験的な性格が強いのが現状です。

一方、カーシェアリングは複数の個人による自動車の共同所有と利用が発展したもので、当初は小規模な仲間同士などで自然発生的に行われていたものが、組織的に運営されるようになったものです。通常の乗用車が用いられるのが一般的で、スイスやドイツでは事業として軌道に乗っています。これらの国々では、組織的なカーシェアリングの発展に伴い、最新技術が活用されたり公的機関が関与するなどして大規模組織化が進んでおり、パブリックカーとの区別は次第に難しくなっています。

 

(3) 環境負荷の小さい事業運営の推進

1998年度末時点でトラックは約1,010万台あり、そのうち営業用は約130万台で全体の13%と少ないものの、二酸化炭素排出量では約60%を占めています。トラック運送事業者は約52,000社ありますが、そのほとんどが中小企業であることもあって、環境問題への取り組みが十分とは言い難い状況にあります。例えば、トラック運送事業者におけるISO14001(環境マネジメントシステムに関する国際規格)の認証取得事業所は24事業所しかありません。(2000年4月末)

そこで、トラック運送事業を対象に、環境負荷の小さい事業運営を容易に推進できるようにするため、ISO14031(環境パフォーマンス評価に関する国際規格)に準拠し、環境改善に向けた目標の設定と評価を容易に実施するためのマニュアル「環境負荷低減のための経営指針」を作成することとしています。パフォーマンス評価の基準には、ISO14001の考え方も参考に、企業のとるべき具体的行動指針をおり込むことを検討しています。

2000年度においては、このマニュアルに盛り込むべき事項、マニュアル全体の枠組みについて整理を行い、2001年度中にマニュアルを完成させる予定で作業を進めています。

 

(4) エコドライブの推進

環境に配慮した車の使い方を通じて二酸化炭素排出量を抑制するために、エコドライブ推進10項目(29ページ参照)を当財団は推進しています。この普及のため運送関係団体、日本自動車連盟等14団体からなるエコドライブ普及推進協議会を設立し、各団体における取り組み事例の紹介を行い普及に努めてきました。その結果、アイドリングストップ(駐停車時のエンジンストップによる二酸化炭素排出削減)はトラック、バス、タクシー等運輸関連事業者の8割に浸透しました。また、一般の新規運転免許取得者を対象として全国の指定自動車教習所(約1,500カ所)に「エコドライブのすすめ」リーフレットを約200万部配布し、一部は教材としても活用されました。

 

 

 

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