2. 基本的方向性…[モデル実験の基本的立脚点]
カーシェアリングには、様々な要素がありそれらが相互に関係していると考えられる。また、我々には参考となる事例がないため、モデル実験実施計画の策定においてはあらかじめそれらの意味を十分に検討しておく必要がある。
車を個人的に所有せず、カーシェアリングの利用者となるためには個人として支払う費用の「経済性」とその対価として見合う「利便性」が保たれていることがまず一番のポイントである。その相関関係を見定めることに留意して、実施計画を練っていくこととする。こうした観点から、日本で最初の本格的なカーシェアリングモデル実験としては以下の基本的方向性を確認しておきたい。
○モデル実験の基本的方向性…最初のカーシェアリングモデル実験として
・特定の個人間での共同利用というプリミティブなカーシェアリング形式を念頭に成立可能性を確認していく。
・成立するための具体的な諸要素を収集、検証する。(利用者の属性、利用料金とサービスレベル)
・イベントとしての効果よりも、課金による実際的な事業性の確認をめざす。
・経済性が成立条件でもあるので、最も安い通常の車(ガソリン車)を前提とする。
・実験とともにアンケート等調査で補完する。
○モデル実験のイメージ
モデル実験で確認するカーシェアリングの運営タイプは最も基本的な太枠内の内容である。