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◆その他の支援者

・1980年代にサンフランシスコで実施されたカーシェアリング実験(STARプログラム)の経験者が本プロジェクト期間中General Managerを務めた。

・スイスのカーシェアリング創始者の一人がコンサルタントを務めている。

・レンタカー会社Budget Group, Inc.の子会社がカーシェアリング車両のリースと運営上の支援を行っている。

 

1. ニーズの把握

(1) 3段階の調査

事業計画策定に先立ち、以下の3段階で市場調査を実施。

1] 潜在需要調査に適した地域を統計数字を用いて選定

2] グループ・インタビューの実施

3] 潜在需要を推定するための運転免許保持者への電話調査

 

1] 第一ステップでは世帯の密度、自動車以外の通勤手段の利用割合、世帯当たりの車保有台数などの統計数字を使ってカーシェアリングの潜在利用者調査に適した地域の選定を行った。このうち、殊に自動車以外の通勤手段の利用割合の高い地区がカーシェアリングに最適と考えられることから、この変数に注目し、ポートランド90地区の中から4地域の19地区をターゲットと選定。

2] 次のステップはグループ・インタビューの実施。19地区に住む25歳以上の運転免許保持者20人を2グループに分けて実施。メンバーは数百人に電話して決定。グループ・インタビューにより、カーシェアリングそのものに対する人々の反応を予測したり、カーシェアリングの料金体系その他の計画案に対する人々の反応をみたりして、第3ステップの参考にした。

3] 最後のステップは、調査地域に住む21歳以上の運転免許保持者の調査。5000人以上の対象者にコンタクトし、385人の電話インタビュー調査に成功。調査の狙いは

*カーシェアリングの潜在市場規模の推定

*カーシェアリング運営組織の「料金体系」 、「駐車場までの距離」、「車へのアクセス方法(鍵のタイプや置き場所)」などに対する反応の見極め

*参加の可能性の高い人々の属性の見極め

 

(2) カーシェアリングの市場規模

市場調査結果から、調査地域の40930人の運転免許保持者中4804人(11.7%)がカーシェアリングに参加する可能性が非常に高いと推計。 → 表1参照

 

 

 

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