i. 駐輪場不足解消のために、駐輪場の増設・駐輪場の有料化・自転車のタイムシェアリングの導入。
ii. 駐車場不足解消のために、機械式駐車場の新設、駐車場料金の見直し。
*マンションでの自転車のタイムシェアリング
マンション敷地内の駐輪場増設のスペース確保は難しいため、管理組合で自転車を複数台購入し、鍵の貸し出し管理を行い運営。
(鍵貸し出しのためのコンピューターシステムもある)
既存のマンションでの導入成功により、新規物件の一部で導入されてはじめている。
管理組合の場合は、企業的な事業採算性によって動くのではなく、住みやすさ、区分所有者の公平性、建物の管理維持という観点で活動。「駐車場問題の解決」「区分所有者の共用部利用の公平性」「管理費など居住生活の経済的負担の軽減」という点においても、導入動機は充分に存在している。
○分譲マンションの「最近事情」
1. 分譲マンションは、立地における価格はもとより、通勤利便性が「戸建」との差別化の最大のポイントでもある。よって、マンション生活者は、そもそも通勤で車を利用ケースは少ないと思われる。
2. 一方で、マイカーの次はマイホームというような思考は根強く存在している。マンション購入後も、休日の使用や買い物程度のために、「なければ不便」という観念から「駐車場の確保」「維持費の捻出」に苦労している人も少なくはないと思われる。
3. 最近の不動産価格の下落・金利の低下により、賃貸マンションの賃料と分譲マンションのローンの月額に差がない、むしろ安い状態(でなければ売れない)。その結果、購入層の裾野は広がっている。マンションは購入するが、駐車場などの維持費や保険料・ローンの必要となるマイカーの所有にこだわらないという傾向も出てきている。
最近の新規分譲マンションで、駐車場付置率が50%程度のマンションでも、駐車場に空きがでる現象も散見される。ただし、機械式駐車場で自分の乗りたい車のサイズ(ハイルーフなど)が制限されるとか、駐車場賃料が2万円超と高いためマイカーを我慢するとか、、マンションや購入層個別の要因もある。
4. 築後10年を超えた管理組合では、大規模修繕など大事業をこなしてきた実績もあり、自主的・主体的な活動を展開しているケースも多い。
5. 管理会社においても、管理組合に対し組合経費等のコストパフォーマンスや節約提案、収入増加提案などのコンサルティング力が、今後一層問われてくる時代である。