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一方、スイスのMobilityは、時間料金は185円/hとドイツよりも安いが、距離料金は37円/kmと飛び抜けて高い数値に特徴がある。

これらの課金体系をもとに収入比率を想定してみると、以下のような配分となる。

 

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当面はカーシェアリングについて、マーケティング的なスタディが進んでいるわけでなく、各費用について十分根拠があり、市場性も確認されていないので、考え方としては様々あっても、現実の市場で受け入れられる料金設定は判断することができないと考える。こうした部分を社会実験において確認していきたい。

料金設定においては、これまでの先行事例がいずれも類似の体系であることから、中間的ではあるがブレーメンのStadtAutoの設定料金を参考に検討を進めていく。今後は、実験等の経験を通して現状にあった設定で修正していく。

 

ウ. カーシェアリングと他の交通手段との費用比較(一日使用料と年間維持費)

第一ステップとして、利用者が支払う時サービスに見合う料金であるか、レンタカーや、車所有と比べて競争力がある料金かをまず検討する。

1] 車利用者にとっての費用の比較

カーシェアリングと他の交通手段との費用の比較検討をする。

比較のそれぞれの基本となる費用を以下のように設定する。

 

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・小型車の場合…検討のための料金設定

日本におけるカーシェアリングの適正料金を推定することは難しいが、これから様々な検討を進めるにあたり、カーシェアリングの普及しているドイツの課金システムとその料金設定を基本として、その他日本の状況を鑑みて数タイプのケースを考える。参考としたのは、ブレーメンの料金例である。

 

 

 

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