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PART II 実務編

 

4. 車いすを使用しているお客さま、肢体の不自由なお客さまへの接遇・介助

 

車いすを使用している人を始め、肢体不自由の人にとって、日常的に円滑に公共交通を使う事は、まだ難しい状況にあります。ちょっとした段差や坂道でも、移動の大きな妨げとなります。

車いす以外にも様々な歩行補助具を使用している人がいます。例えば、松葉杖、義足などがその一つです。これらを使う人は、移動はできますが、健常者のように長い距離を歩いたり、段差やスロープを越えたり、迅速に移動したりすることは困難です。また、直立時の安定性が低く、多くの場合、車内で座席を必要とします。移動に困難を感じている人は、車いすのお客さまだけではなく、こうした歩行補助具を使用している人、妊婦、ベビーカーを押している人、一時的にけがをしている人、外見上わかりにくい内部疾患者なども広く接遇・介助の対象といえます。

こうしたお客さまのニーズを把握し、円滑に移動してもらうための適切な接遇・介助の知識と技術が求められています。

※ただし、本章では移動の困難が顕著な車いすの介助を中心に解説しています。

 

はじめに(車いすの基礎知識)

1] 車いすの種類

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ここで示した車いすは代表的なものです。オーダーメイドも多く、実際の仕様は若干異なります。

 

 

 

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