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<このマニュアルの特色、構成および利用法>

―特色―

●本書は交通事業に従事する人が、高齢者、障害者の心理的・身体的特性を理解し、公共交通機関を利用する時のニーズに気がつき、接遇・介助において適切な対応をするためのマニュアルとして作成されました。

●このマニュアルを作成するにあたり、交通エコロジー・モビリティ財団内に設置された「交通事業者に対する接遇・介助教育プログラムの調査」委員会により、公共交通機関の現場でどのような内容が必要か、障害者、交通事業者、学識経験者を交えた委員会で検討を行いました。

●委員会で検討した成果を実際の研修プログラムとしてさらに発展させるために、交通事業者(鉄道、バス、福祉交通)からご協力をいただき、試行的な接遇・介助の講習会を開催しました。講習会では、障害者当事者を含めた専門家による講義と介助の実技を行いました。その結果、講義をする側と受ける側双方の知見がこのマニュアルに反映されています。

 

―構成―

●大きく3つに分かれています。まず、接遇・介助の基本的な心がまえや障害を理解することを述べた「PART 1 アプローチ編」、つぎに実際の接遇・介助について述べた「PART 2 実務編」、最後に接遇・介助教育を実施する際に必要になる情報の照会先などを整理した「PART 3 資料編」です。

●「PART 2 実務編」は、実際に接遇・介助を行う頻度が高いと考えられる、「車いすを使用しているお客さま、肢体の不自由なお客さまへの接遇・介助」、「視覚に障害のあるお客さまへの接遇・介助」、「聴覚、言語に障害のあるお客さまへの接遇・介助」、「高齢のお客さまへの接遇・介助」の4つの章で構成されています。

●各単元では公共交通機関の利用に際して想定される場面ごとに整理し、イラストによる図解を行い、使う人が理解を深められるように配慮しています。お客さまの利用の場面を想定し、その流れに沿ってマニュアルを構成しています。

●具体的には、駅に来たお客さまが情報を確認し、切符を購入し、改札口を通り、エレベーターや階段などを利用してホームに上がり、乗車するという流れを考慮して構成されています。

 

 

 

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