5] 「階段の登り口や降り口には点ブロックが敷かれていることを御存知ですか?」
6] 「階段とホームの接続部分に敷かれている点ブロックから、ホームの縁端部に敷かれている点ブロックまでの間は、線ブロックで繋がっていることを御存知ですか?」
(8) 測定・記録項目とルール
(a) 測定・記録項目は以下のとおりである。
1] ホーム縁端を知らせるブロックがある場合
ブロック端部からの停止距離、ブロックを踏んでから停止するまでの足の運び(停止歩数)、ブロックと足の接触程度、内省(停止した理由)、白杖の使い方(杖あり条件)
2] ホーム縁端を知らせるブロックがない場合
歩幅、歩行速度、白杖の使い方(杖あり条件)、内省(停止しなかった理由)
(b) 各項目の具体的な測定・記録方法とそのルールは以下のとおりである。
1] ホーム縁端を知らせるブロックがある場合
・ 被験者と実験者の配置
被験者の歩行行動に影響を及ぼさないように、被験者の歩行線上に立たないことはもちろんのこと、可能な範囲で被験者と実験者の間の距離を大きく取るように心掛けた。
・ 各実験者の担務内容
「実験指揮係」は、被験者に対する説明と進行の管理をするとともに、白杖を使う条件では、その使用状況を記録した。「測定・記録係1」は、被験者の足とブロックの接触程度と被験者がブロックを踏んでから(もしくは踏まずに越える瞬間から)停止するまでの歩数を記録した。また、内省の聞き取りも担当した。「測定・記録係2」は、床面に停止位置をチョークで記録し、ホーム縁端を知らせるブロックの線路側に相当する端部からの距離を測定した。「測定・記録係3」は、ビデオ撮影を行った。この映像は、足とブロックの接触程度が目視だけでは判断できない場合などに使用するためのものであり、撮影範囲は足とブロックの接触部分とした。「被験者制止係」は、被験者がブロックを超えて歩行し続けた場合に、ブロックから約200cmのところで被験者を停止させた。
・ 足とブロックの接触程度の定義
足の一部が少しでもホーム縁端を知らせるブロックにかかったら、それを0歩目とした。ブロック内で2歩以上接触する場合は、最初の足を0歩、次を1歩と数えた。足とブロックの接触程度は、図3.7に示すように、警告ブロックとの接触は点の列数で、誘導ブロックとの接触は線の本数で表した。