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(e) 実験1のうち、ホーム縁端を知らせるブロックとは関係のない場所で止まってしまったり、直進歩行できずに大きく曲がってコースをはずれてしまったり、歩行速度や歩幅が適切に測定できなかった場合は、同じ条件で再試行を行った。

(f) 実験2を以下の手順で行った。

1] 被験者は実験指揮係の誘導で異種2列敷設されたホーム縁端を知らせるブロックの上まで移動し、ここで実験指揮係によって実験内容の説明を受けた。このとき、ブロックの敷設状況を白杖や足で確認してもらった。

2] 実験指揮係の案内で被験者は各試番のスタート地点に移動し、スタート地点に到着したら両脚をそろえて立ち、実験指揮係の合図を待った。

3] 被験者は、実験指揮係の「よーい、スタート」の合図でホーム縁端を知らせるブロックに直交する向きで歩いてもらった。歩き方は駅ホーム上を移動している状況を想定してもらった。

4] 被験者には、ブロックを踏んだり、白杖で見つけたり、ブロックがなくなったことに気がついてホーム縁端に来たと思ったところで直ちに停止してもらった。

5] 一旦停止した後、白杖や足を使って足下のブロックの状況を慎重に探索し、警告ブロックがどちら側にあるか回答してもらった。回答後、実験者の案内で次の試番のスタート地点に移動した。

以上の内容で2試行を実施した。

(g) 誘導・警告ブロックや現行の「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者のための施設整備ガイドライン」6)(以下、ガイドライン)に記載されている内容の一部に関する周知の程度を調べる調査では、以下の内容について口頭で質問した。質問自体が実験の結果に影響を及ぼすことが懸念されたため、それらの質問は実験終了後に行った。また、実験内容を理解に必要な事項に関連する質問は、実験内容を説明する中で質問した。

1] (教示)本日使用するブロックを確認していただきます。手で触ったり、足で踏んだりしてみて下さい。丸い突起があるブロック「点ブロック」と線の突起があるブロック「線ブロック」が用意されています。「このようなブロックがあることは御存知でしたか?」

2] 「それぞれの意味も御存知でしたか?どのような意味であると認識していますか?」

3] 「実際の駅ホームにおいても、ホームの端に線路と並行方向に点ブロックが敷かれていることを御存知でしたか?」

4] (手・足・白杖で確認してもらいながら)点と線が出会う継ぎ目の部分は進行方向に向かった線ブロックの両脇に横向きの線ブロックが敷設されています。「実際の駅でもこのようになっていることは御存知でしたか?」

 

 

 

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